公竹斎のブログ

新潟市在住、還暦すぎです、清掃パート職、はてなダイアリーと併用しています

ヒトの言葉よりも豊かな無言

谷川俊太郎朝日新聞に寄稿した大岡信を悼む詩「大岡信を送る 2017年卯月」が今日の朝日新聞に。タイトルに一行いただきました…ってか一編引用しようか。4月11日の社会面に掲載。

5日に86歳で亡くなった詩人・評論家の大岡信さんの死を悼み、約60年に及ぶ親交がある詩人の谷川俊太郎さん(85)が、本紙に書き下ろしの詩を寄せた。

 

大岡信を送る 2017年卯月 谷川俊太郎

 

本当はヒトの言葉で君を送りたくない
砂浜に寄せては返す波音で
風にそよぐ木々の葉音で
君を送りたい

 

声と文字に別れを告げ
君はあっさりと意味を後にし
朝露と腐葉土と星々と月の
言葉よりも豊かな無言

 

今朝のこの青空の下で君を送ろう
散り初める桜の花びらとともに
褪せない少女の記憶とともに

 

君を春の寝床に誘うものに
その名を知らずに
安んじて君を託そう

 

ヒトの言葉云々がちょっと邪魔だがでも、もうない魂に向かえば言葉は無力だと詩人が教えてくれたということか。馬鹿にされそう(されてもいいか)ですがわたしが大岡信の詩で一番好きな「青春」のセルフ解説付きホームページのURLを貼っておきます。縦書きで嬉しくなるがセルフ解説は落胆というかちょっとずっこける。静岡県三島市にある「大岡信ことば館」公式ホームページよりいただきました。本当に物理的に記念館があることを今知って、困惑も含めた驚きがありました。

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