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公竹斎のブログ

新潟市在住、還暦すぎです、清掃パート職、はてなダイアリーと併用しています

モオツァルト

一つの主題自身が、まさに破れんとする平衡の上に慄えている。例えば、四十一番シンフォニイのなかで最も力学的な構成を持ったものとして有名であるが、この複雑な構成の秘密は、既に最初の主題の性質のなかにある。

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第一ヴァイオリンのピアノで始まるこの甘美な同じ旋律が、やがて全楽器の嵐のなかで、どの様な厳しい表情をとるか。

主題が直接に予覚させる自ずからな音の発展の他、一切の音を無用な付加物と断じて誤らぬ事、而も、主題の生まれたばかりの不安定な水々しい命が、和声の組織のなかで転調しつつ、その固有な時間、固有の持続を保存して行くこと。これにはどれほどの意思の緊張を必要としたか。

 

と、長々小林秀雄の「モオツァルト」を引用しました。たまたまYouTubeでクラシック聞いてたとき、抽象化した楽譜の動画でジュピターみつけて嬉しくなっちゃった。小林のいう不安定なみずみずしい命が弾けるさまが美しいですね。


Mozart, Symphony 41, Jupiter, 4th mvt. (shapes ...